「〇年落ちは、いつ変わるのか?」

年が明け、カレンダーが新しくなりました。 この時期、お客様からこっそりと、しかし意外と多く寄せられる質問があります。

「私の車、年が明けたら『古くなった』ことになるの? それとも年度替わりの4月から?」

「〇年落ち」という言葉。 中古車市場ではよく耳にしますが、そのカウントが切り替わるタイミングは、実は一般の方にはあまり知られていません。 「今さら聞くのは恥ずかしい」と感じている方も多いこの疑問。 今日は、プロの視点でスッキリと解明していきましょう。

【結論:中古車の時計は「1月1日」に進む】

まず結論から申し上げますと、中古車業界における車の年齢(年式)は、「1月1日」に切り替わります。

学校や役所の年度(4月始まり)とは違い、車の年式はあくまで「暦(カレンダー)」通りに進みます。 つまり、2025年の12月31日までは「今年の車」だったものが、除夜の鐘が鳴り2026年1月1日になった瞬間、すべての車が一斉に「去年の車(1年落ち)」という扱いに変わるのです。

極端な例を挙げましょう。 「2025年12月」に登録された新車があるとします。 翌月の「2026年1月」には、まだ1ヶ月しか経っていませんが、年式上は「2025年式」となり、市場のルールでは「1年落ち」のグループに入ります。 たった1日の差でも、年をまたげば「年式」は古くなる。これが中古車のルールの厳しさです。

【なぜ「4月」と勘違いしやすいのか?】

では、なぜ多くの方が「4月じゃないの?」と迷われるのでしょうか。 それは、「自動車税」の存在があるからです。

自動車税は、毎年4月1日時点の所有者にかかります。 この「税金の区切り」と「車の年齢」を混同してしまっているケースが非常に多いのです。 しかし、車の価値(査定額や販売価格)を決める基準となる「年式」に関しては、税金は関係なく、純粋に「製造・登録された年」だけが見られます。

【売る時、買う時のポイント】

この仕組みを知っておくと、売買のタイミングが見えてきます。

<売る場合> 年をまたぐと、書類上「1年古く」なってしまいます。 もちろん、実際の車の状態がいきなり悪くなるわけではありませんが、スペック上の「数字」が変わるため、査定額に多少の影響が出ることがあります。 「年内に売った方がいい」と言われるのは、このためです。

<買う場合> 逆に言えば、年明けは狙い目でもあります。 年式が一つ古くなったことで、相場が少し落ち着く車も出てきます。 「1年落ち」という響きになりますが、実質的には昨年末の車と何ら変わりません。 中身が良い車を、お得に探すチャンスとも言えるのです。

【「数字」に振り回されすぎないで】

ここまで「年式」の話をしましたが、最後に大切なことをお伝えします。 中古車の価値は、年式という「数字」だけで決まるものではありません。

走行距離、メンテナンスの状態、ボディの艶、内装の清潔さ。 これらがしっかりしていれば、多少年式が古くなっても、その車の価値は輝き続けます。

「私の車、今売るといくら?」 「年式は古いけど、状態の良い車が欲しい」

そんな時は、カレンダーとにらめっこする前に、私たちにご相談ください。 数字のマジックに惑わされず、その車が持つ「本当の価値」を、私たちが正しく見極め、ご説明させていただきます。

CAR GATE 一同