中古車ビジネスは、一台の車がお客様の手に渡るまでに、非常に多くの「事業者間の取引(BtoB)」を経て成り立っています。 仕入れのためのオートオークション(AA)、買取店からの仕入れ、整備や板金塗装の外注など、私たちは常に同業者と関わりながらビジネスを行っています。
特に、AAのような巨大なプラットフォームを介さず、1対1(あるいはCAR GATEのような特定のネットワーク内)で取引を行う場合、その関係性を支えるのは「価格」や「量」以上に、「あの業者さんだから大丈夫」という『信頼』に他なりません。
「信頼」とは、抽象的な精神論ではありません。それは、日々の具体的な「準備」と「行動」の積み重ねによってのみ築かれる、非常に実務的な「資産」です。
では、これからの時代、業者間取引において「信頼できるパートナー」として選ばれ続けるためには、何が不可欠なのでしょうか。 私たちは、大きく分けて「信頼の土台」と「信頼を築く技術」の2つがあると考えています。
1. 信頼の「土台」:法的・制度的義務の遵守
どれほど人柄が良くても、どれほど安く車を卸してくれても、ビジネスの「土台」が欠けていては、長期的な信頼関係は築けません。その土台とは、法令や制度を遵守するという「当たり前の責任」です。
A. 古物商許可証(当然の「入場券」) 中古車を「業」として売買する以上、古物商許可証の取得は法律上の義務です。これは、業者間取引における「入場券」そのものです。
許可証を持たずに営業している(いわゆる「モグリ」)の業者は、それだけで違法であり、コンプライアンス意識が欠如していると判断されます。万が一、盗難品などのトラブルに巻き込まれた際、自社が「違法業者と取引していた」という事実は、計り知れないリスクとなります。
許可証番号を明示できること、事務所に許可証プレートを掲示していること。これは、相手に「私たちは法令を遵守するクリーンな事業者です」と宣言する、信頼の第一歩です。
B. 適格請求書番号(インボイス番号)(現代の「取引資格」)
どれほど良い車を安く仕入れられても、相手がインボイス番号を持っていなければ、買い手側(貴社)は原則として仕入税額控除を受けられません。つまり、「消費税分を丸々損する」ことになります。 これは、BtoB取引において、相手に明確な「不利益」を与える行為にほかなりません。
「うちは免税事業者だから」という理由は、業者間取引においては通用しません。「あなたと取引すると、こちらは損をする」と公言しているのと同じです。 請求書や見積書にインボイス番号を即座に明記できること。これはもはや、事業者として「対等な取引をする意思がある」ことを示す、最低限のビジネスマナーであり、信頼の土台です。
2. 信頼を「築く」技術:日々のコミュニケーション
上記の「土台」は、いわばビジネスの「車検証」や「ナンバープレート」のようなものです。それがあって初めて、公道を走る資格(=取引する資格)が得られます。 しかし、本当に信頼されるパートナーになるためには、その「運転技術」、すなわち日々のコミュニケーションが問われます。
丁寧な説明(特に「マイナス情報」の開示)
業者間取引だからといって、「プロなら見ればわかるだろ」「暗黙の了解」という姿勢は、最も信頼を失う行為です。
特に中古車という一点モノを扱う以上、車両状態の説明は命です。 素晴らしい点はもちろんですが、それ以上に「マイナス情報(キズ、凹み、修復歴の有無、異音、不具合箇所)」を、いかに正確に、そして隠さず(むしろ先に)伝えられるか。
AAの出品票以上に詳細な情報、「ここだけの話、この車はこういう経緯で…」といった生の情報を提供してくれる業者は、「あの人の言うことなら信用できる」と、AA相場以上の価値で取引されるようになります。 情報を隠したり、曖昧にしたりする業者とは、誰も二度と取引したいとは思いません。
「古物商許可証」と「インボイス番号」という信頼の土台を固め、「丁寧な説明」という技術で、その上に強固な信頼を築き上げる。 CAR GATEは、こうした高い意識を持つ優良な事業者様と共に、クリーンで公正な取引の「ゲート」を創り上げていきたいと心から願っております。
一度、ご連絡お待ちしております。
CAR GATE 一同

